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小北 康弘; 湯口 貴史*
no journal, ,
本報告では、北上山地の遠野複合深成岩体において産出するイルメナイトについて、離溶組織の記載及び化学組成分析の結果を報告する。イルメナイトの組成像を取得したところ、低輝度の母相中に高輝度のラメラが認められる。ラメラは、イルメナイトの長軸方向に平行に配列しており、高倍率の観察によると、丸みを帯びた境界を有し比較的大きなラメラ(Type-1)や、シャープな境界を有するサブミクロンサイズのラメラ(Type-2), Type-1ラメラ中に分布するさらに小さなスケールのラメラ(Type-3)が存在することを見出された。このような多段階の離溶組織は、マグマ溜りの冷却過程において生じるものであり、その詳細な化学組成分析は、結晶質岩体が経験した温度時間履歴や酸化還元状態の変遷をより高精度に解明することを可能にすると考えられる。なお、本研究で使用した岩石試料は、発表者が大学在籍時に取得したものである。